オールオン4は、4本のインプラントを使って上顎または下顎の歯列をまとめて支える歯科治療です。
歯をほとんど失ってしまったり、入れ歯で思うように咀嚼できず困っている方にとって有効な選択肢として知られています。
しかし、「この治療は若すぎても、高齢すぎても無理なのでは?」という不安を抱く方は少なくありません。
結論からいえば、オールオン4に明確な年齢制限は設けられていないのが一般的です。
大切なのは顎の骨の状態や全身の健康状態であり、それらが手術に耐えられるかどうかという観点から判断します。
ここでは、年齢別の特徴やリスクを踏まえながら、適用のめやすを解説していきます。
オールオン4は通常、顎の骨が完成しきっていない若年層には慎重になる傾向があります。
例えば10代後半から20代前半の時期は人によって骨の成長度合いが異なるため、十分に骨成熟してからインプラントを入れるのが理想です。
未成熟の骨にインプラントを埋入すると、のちの成長で位置がずれたり、咬み合わせのバランスに影響が出る可能性があるからです。
一方、高齢の方であっても顎の骨がしっかり残っており、全身の健康状態に大きな問題がないなら治療が行える場合が多いです。
80代や90代であっても、実際にオールオン4を受けて食事や会話の質が大きく向上したという成功事例は少なくありません。
ただし、高齢になるほど糖尿病や骨粗しょう症、心疾患などの合併症を持つケースが増えるため、より綿密な検査と専門家の判断が必要です。
前述の通り適用できるの判断には顎の骨の成長が完了しているか、そして手術に耐えられる身体状況であるかどうかが大きなポイントです。
年齢的には20歳前後から適用が検討されることが多く、上限の年齢は特に決まっていません。
ただし、以下のようなポイントを事前にチェックする必要があります。
骨密度が十分にあり、インプラントを安定させられるだけの厚みがあるかどうか。
足りない場合は骨造成などの補助的処置を行うこともあります。
糖尿病や骨粗しょう症など、インプラント周囲の治癒を妨げる可能性のある病気があるかどうか。
服用している薬によっては、顎骨壊死などのリスクが高まる場合もあります。
歯周病が進行していないか、口腔内の清掃状態は良好かといった点も重要です。
オールオン4を受けている方の多くは、40代から60代が中心です。
若い頃から歯周病に悩んでいた方や、長年にわたり虫歯や歯肉炎を繰り返して歯を失った方、あるいは入れ歯に不満がある方が選ぶケースが目立ちます。
幅広い年齢層で成功事例があり、年齢自体よりも個々の条件が重要だといえるでしょう。
治療内容 | 上下顎All-on-4 補綴ハイブリットセラミック |
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診察の種類 | 自由診療 |
治療期間 | 約1年半 |
治療費 | 約550万円(税不明) |
治療によるリスク・副作用 |
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参照元:上前津歯科医院 公式HP https://e-ha.ne.jp/implant/
治療内容 | 上顎オールオン4 |
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診察の種類 | 自由診療 |
治療期間 | 4か月 |
治療費 | 2,541,000円(税込) |
治療によるリスク・副作用 | 手術後に痛みや腫れ、歯茎の炎症が生じることがあります。稀にインプラントが骨に定着しない場合があり、再治療が必要になることもあります。 事前の診断と適切なケアでリスクを最小限に抑えます。 |
参照元::ななつ星デンタルクリニック 公式HP https://nanatsuboshi-dc.jp/allon4-case/
「入れ歯がガタついて食事が楽しめない」「歯がほとんど残っておらず、全部入れ歯にするしかないと言われたけど、どうしても踏み切れない…」──そんな不安や迷いを抱えていませんか?
ここでは、名古屋で「オールオン4」に実績のある歯科医院を、年代別の悩みに寄り添って厳選紹介。
40代・50代・60代、それぞれに合った医院選びのヒントが見つかります。
オールオン4は、従来の入れ歯やブリッジとは異なるメリットが大きい一方で、インプラントを使うという点で手術リスクも伴います。
若年層・高齢者・持病のある方それぞれに、気をつけたいポイントが存在するため、治療を検討する際には事前にしっかりと理解しておくことが大切です。
メリットとしては、若い時期に歯が抜けてしまった場合でもオールオン4を導入することで、自然な笑顔や発音を取り戻しやすく、長期的な視野で咀嚼機能を支えることができます。
周囲の歯を削る必要もないため、残存する健康な歯を守れるのも大きな利点です。
ただし、リスクとしては顎の骨の成長が不十分な段階で治療を行うと、将来的に骨格が変化してインプラントの位置に不具合が生じる可能性があります。
とくに10代後半から20歳前後の人は個人差が大きいため、CT撮影などで骨成熟の程度を慎重にチェックすることが不可欠です。
さらに、若いうちにインプラントを埋め込むと、その先何十年も使うことになります。
適切なメンテナンスを怠ると、感染やトラブルのリスクが高まる点にも注意が必要です。
高齢者がオールオン4を検討する場合、まず注目すべきは顎の骨の状態です。
長年入れ歯を使ってきた方や歯周病が進行していた方は、顎骨が痩せてしまっていることが多く、骨量不足でインプラントを固定しづらいケースがあります。
しかし、骨造成などの補助的手段を用いることで対応可能な場合もあるため、あきらめる必要はありません。
一方、心臓疾患や糖尿病、高血圧などの全身的なリスクを抱えていると、手術自体のリスクが高まることも考えられます。
血圧や血糖値が安定しているか、服用している薬の影響はどうかといった点を主治医と連携して確認することが欠かせません。
こうしたリスクを適切に管理できれば、80代以上であってもオールオン4を成功させることは十分に可能です。
糖尿病の方は血糖値コントロールが良好かどうかがポイントになります。
慢性的に高血糖の状態にあると、術後の傷の治癒が遅れたり感染リスクが上がることが懸念されます。
医科歯科連携により血糖値を安定させたうえで治療に臨めば、インプラント周囲炎などのリスクを抑えることが可能です。
骨粗しょう症の方は、骨密度が低いことでインプラントの固定が不十分になる場合がありますが、骨質の程度によっては問題なく治療できることも多いです。
ただし、骨粗しょう症の治療薬(ビスフォスフォネート製剤など)を長期使用している場合、顎骨壊死のリスクが上がるといわれているため、事前に医師とよく相談し、必要に応じた検査を受けることをおすすめします。
年齢によって生活環境や健康状態は大きく異なります。
ここでは、40代から50代、60代から70代、そして80代以上という区分に分け、それぞれの世代特有のメリット・デメリットを見ていきましょう。
この年代は仕事や家事などで忙しく、歯のケアが後回しになりがちな時期です。
しかし、オールオン4によって自分の歯のような感覚でしっかり噛めるようになると、健康管理のモチベーションが高まりやすいのがメリットです。
食事の楽しみはもちろん、外見や口元の印象も向上しやすいため、仕事など社会生活にも良い影響を与えます。
一方で、耐用年数に関しては注意が必要です。
インプラントの寿命は20年程度とされる場合が多いものの、適切なメンテナンスを行わなければ寿命が短くなることがあります。
40代や50代で治療を開始すると、その後の人生で二度目の治療が必要になる可能性もゼロではありません。
定期検診を怠らず、口腔内の清掃をしっかり行う習慣を身につける必要があります。
60代から70代は、見た目以上に“噛めること”が健康と密接に関わる年代です。
オールオン4で硬い食品も無理なく噛めるようになると、自然と栄養バランスが整い、体力や免疫力の維持に役立ちます。
総入れ歯に代わる選択肢として「ぴったり安定する」という点は非常に魅力的で、発音の明瞭さが向上する結果、人との会話や外出も楽しめるようになるのが大きなメリットです。
ただし、高血圧や糖尿病、心臓疾患など慢性疾患の有無によっては、手術リスクが高まったり、術後の回復に時間がかかる可能性があります。
また、顎骨が痩せている方が少なくないため、事前の骨造成を検討する場合もあります。
費用や手術回数が増えることを十分理解したうえで、無理のない治療計画を立てることが重要です。
80代以上になると、「体力面の不安から諦めてしまう」という声も聞かれます。
しかし、実際には全身状態が安定しており、検査で顎骨の状態に問題がなければ、十分にオールオン4の候補になり得ます。
入れ歯特有の“合わなさ”から解放されることで、より柔軟な食生活が取り戻せるだけでなく、コミュニケーションへの意欲が高まるなど心理的効果も大きいです。
注意したいのは、やはり術前の健康チェックと術後のサポート体制です。
体力や免疫力が若年層に比べると低下しているため、歯科医師だけでなく内科医とも連携しながら、体への負担を最小限に抑える工夫が大切です。
また、通院の頻度や術後のケア方法について家族や介護者とよく相談し、無理なくフォローできる環境を整えておくと安心です。
オールオン4は、年齢を問わず多くの方に恩恵をもたらす治療ですが、誰でもすぐに受けられるわけではありません。
成功の鍵を握るのは事前検査と適切な診断、そして「本当に自分に合った治療法か」を見極めることです。
インプラント治療では、顎骨がインプラントを支えられるかどうかがとても重要です。
骨の厚みや高さが十分にない場合は、骨造成が必要になることもあります。
加えて、糖尿病や骨粗しょう症などの病気があっても、医科歯科連携を徹底し、疾患の状態をコントロールできていれば治療が可能なケースは多いです。
年齢だけを理由に諦めるのではなく、まずは骨や健康状態をきちんと調べることが大切です。
治療前には、レントゲンやCT撮影を用いて、顎骨の構造や神経の位置を緻密に把握します。
また、血液検査や既往歴の確認を行い、手術時のリスクを総合的に評価します。
必要に応じて主治医からの情報提供を受けることもあるため、定期的に通院している内科や整形外科などがあれば歯科医師に伝えましょう。
こうした検査を行ったうえで、オールオン4が望ましいのか、それともほかの治療法が適切かを見極めるプロセスが重要です。
「本当にオールオン4で大丈夫なのか」「ほかに適した治療法はないのか」といった疑問を持っている場合は、専門医とのカウンセリングをするようにしましょう。
治療の流れや術後のケア、費用の見積もり、さらには細かいリスクとメリットなどを直接聞くことで、自分が納得できる選択をしやすくなります。
また、セカンドオピニオンをとることも珍しくありません。
いくつかの歯科クリニックで話を聞いてみると、治療計画や費用感に差があることもあるので、比較検討するのも賢い選択です。
年齢はあくまで目安であり、オールオン4が向いているかどうかは骨の質や全身状態、そして生活背景によって左右されます。
年齢だけで「私は若すぎるから」「高齢だから無理かも」と決めつけず、まずは専門家の意見を聞くことが大切です。
カウンセリングを通して費用や治療期間、リスクとリターンをしっかり確認し、自分に合っているかどうかを判断しましょう。
選択肢をきちんと知ったうえで、納得感のある治療を選べば、どんな年齢の方でも噛む喜びを再び手に入れられるはずです。
名古屋にある歯科クリニックの中から、オールオン4の施術をおこなっていることが公式HPに明記されている26院を調査。
歯周病や虫歯などが原因でインプラントを入れている方や入れ歯が合わない方、自覚症状がありながら歯医者に行けず歯がボロボロになってしまった方に向けて、年代ごとにおすすめの歯科クリニックを紹介します。
※症例参照元:吉岡歯科医院公式HP
(https://www.yoshioka-dental.com/cases/kougouhoukai_01/)
(https://www.yoshioka-dental.com/cases/kougouhoukai_02/)