「総入れ歯が合わずにオールオン4に変えた」という人の声は少なくありません。
このページでは、総入れ歯とオールオン4の違いについて解説していきます。
オールオン4は、失った歯列をわずか4本のインプラントで支える固定式フルブリッジ治療です。後方の2本を30〜45度に傾斜埋入することで神経や上顎洞を回避しつつ長いインプラントを利用でき、手術当日に仮歯を装着してすぐに会話や食事を再開できる即日荷重が特徴です。
日本人患者を対象に3〜17年追跡した研究ではインプラント生存率が上顎97.4%・下顎98.9%と報告され、長期的な信頼性が示されています。
斜め埋入によって顎骨を広く利用できるため骨造成の追加手術を回避できる症例が多く、治療期間と費用を抑えやすい点も魅力です。さらにインプラントが骨に咬合刺激を伝えることで骨吸収を抑制し、口元の輪郭を長期的に維持できるとされています。
総入れ歯(全部床義歯)は、粘膜吸着と口腔周囲筋のバランスで保持する取り外し式補綴装置です。型取りから咬合採得、試適、完成まで複数回の通院を要しますが、健康保険が適用される樹脂製義歯なら自己負担1万円前後(3割負担の場合)で作製できる手軽さが利点です。
一方で粘膜上に噛む力が集中するため安定性に限界があり、「外れやすい・噛めない」と感じやすいケースも少なくありません。残存歯がない状態では顎堤に持続的な圧力がかかり、抜歯後急速な骨吸収が起こることが古くから問題視されています。
固定方法の最大の違いは、オールオン4がスクリューで固定され自分では取り外さないのに対し、総入れ歯は毎日着脱して清掃する点です。咀嚼力を比較した臨床試験では、総入れ歯の平均25 Nに対しオールオン4は約220 Nと報告され、約9倍の咬合力回復が示されました。
審美面では、オールオン4は口蓋を覆わず歯肉形態を個別に再現できるため発音や味覚の変化が少なく、笑ったときの歯肉ラインまでデザイン可能です。総入れ歯は上顎口蓋部を覆うため違和感や嘔吐反射を訴える人もいます。さらに骨吸収への影響を比べると、インプラントが荷重を骨に伝えるオールオン4は吸収抑制効果があり、義歯が粘膜を圧迫する総入れ歯は長期的に顎堤が低くなる傾向が示されています。
公的医療保険は適用されませんが、高額ゆえに医療費控除で所得税を軽減でき、分割払いにはデンタルローンを利用できます。
保険適用の総入れ歯は1〜1.6万円程度で作製でき、自由診療の金属床義歯でも50〜80万円ほどとオールオン4より低コストです。
ただし再作製サイクルが短く、長期視点では調整・再作製費が累積する点も考慮が必要です。
「入れ歯がガタついて食事が楽しめない」「歯がほとんど残っておらず、全部入れ歯にするしかないと言われたけど、どうしても踏み切れない…」──そんな不安や迷いを抱えていませんか?
ここでは、名古屋で「オールオン4」に実績のある歯科医院を、年代別の悩みに寄り添って厳選紹介。
40代・50代・60代、それぞれに合った医院選びのヒントが見つかります。
印象採得から咬合採得、試適を経て完成まで4〜6週かかり、その後も調整が続きます。装着初期は痛みや発音障害が出やすく、慣れるまで数週間の練習が必要です。
毎食後に義歯用ブラシで洗浄し、就寝時は義歯洗浄剤に浸けるのが基本です。人工歯や床の摩耗・変色により5〜10年で再作製が目安とされます。
ほぼ全歯欠損で骨量が前方に残っている成人、総入れ歯で不自由を感じるが外科手術に耐えられる健康状態の方に向いています。一方、重度骨粗鬆症・放射線治療歴・喫煙習慣が強い場合は失敗リスクが高まるため慎重な評価が必要です。
外科手術を避けたい方や全身疾患で出血リスクが高い方、短期間で低コストに噛む機能を確保したい方に適しています。
手術後の痛みは局所麻酔と静脈内鎮静で軽減され、翌日には鎮痛薬でコントロールできる程度が一般的です。一時的な腫脹は3日目がピークで1週間前後で落ち着きます。食事はオールオン4では術後2週間ほどは柔らかい物に限定し、総入れ歯は即日でも摂取可能ですが粘着性の高い食品は避けます。
明確ではありませんが、20歳未満は骨成長が完了していないためインプラントは推奨されません。医療費控除を活用すれば所得税が軽減され、デンタルローンで月額負担を平準化することも可能です。
オールオン4は固定式で高機能・高審美だが手術と費用が壁になり、総入れ歯は低コストで広く適応されるものの安定性に課題が残ります。
自分が重視するポイント——噛む力、審美性、費用、外科リスク——を整理し、複数の歯科医院でCT診断とカウンセリングを受けて比較検討することが最適な治療への近道です。
名古屋にある歯科クリニックの中から、オールオン4の施術をおこなっていることが公式HPに明記されている26院を調査。
歯周病や虫歯などが原因でインプラントを入れている方や入れ歯が合わない方、自覚症状がありながら歯医者に行けず歯がボロボロになってしまった方に向けて、年代ごとにおすすめの歯科クリニックを紹介します。
※症例参照元:吉岡歯科医院公式HP
(https://www.yoshioka-dental.com/cases/kougouhoukai_01/)
(https://www.yoshioka-dental.com/cases/kougouhoukai_02/)