インプラント治療というと、「歯茎を切って骨を露出する」イメージを持っている方も多いのではないでしょうか。確かに従来はそのような手術が主流でしたが、近年は歯茎を切らずにインプラントを埋め込む技術も登場しています。
その一つが「フラップレスインプラント」と呼ばれる方法です。小さな穴からインプラントを挿入することで、身体への負担を軽減し、術後の腫れや痛みも抑えられるのが特徴です。
このページでは、フラップレスインプラントの基本から、従来法との違い、メリット・デメリット、費用相場、そして実際の症例まで、幅広くわかりやすくご紹介します。
フラップレスインプラントとは、歯茎を切開せずにインプラントを埋め込む低侵襲な手術法のことです。従来のインプラント手術では、歯茎を切開して骨を露出させた上でインプラントを埋入し、縫合する必要がありました。
それに対してフラップレス法では、CTや3Dシミュレーションに基づいて正確な埋入位置を決定し、歯茎に小さな穴を開けるだけで手術を行います。これにより手術時間が短縮され、術後の出血や腫れも軽減されるため、より快適に治療を受けることができます。
また、必要に応じて「サージカルガイド」というマウスピース状の器具を用いることで、精度の高い埋入が可能となり、失敗リスクも抑えられます。
インプラント治療は、単に人工歯根を埋め込むだけではありません。どのように埋入するかで、患者さんの身体への負担や治療後の経過は大きく変わります。ここでは、フラップレスインプラントと従来の切開式インプラント治療の流れを比較してみましょう。
最大の違いは「歯茎を切るかどうか」という点です。フラップレスでは切開が不要なため、術後の痛みや腫れが少なく、回復も早いとされています。また、必要に応じて仮歯を当日装着する「即時荷重(即時重化)」との併用も可能です。
ただし、骨の状態や位置によっては通常の切開法が適していることもあるため、事前の検査と診断が非常に重要です。
フラップレスインプラントは、身体への負担が少ない最新のインプラント技術として注目されていますが、すべての症例に適応できるわけではありません。ここでは、治療を検討する上で押さえておきたいメリットとデメリットについて整理します。
このように、フラップレス手術は負担が少ない反面、適応条件が厳しくなる傾向があります。医師の技術力だけでなく、院内の設備や診断体制も判断基準として重要です。
フラップレスインプラントは、一般的なインプラント治療に比べてやや高額になる傾向があります。理由としては、CT撮影や3Dシミュレーション、サージカルガイドの製作など、精密な診断と高精度の手術計画が必要となるためです。
項目 | 相場価格(税抜) | 備考 |
---|---|---|
通常のインプラント(1本) | 30〜45万円 | 切開・縫合あり |
フラップレスインプラント(1本) | 35〜55万円 | サージカルガイド・CT込み |
サージカルガイド製作費 | 5〜10万円 | 医院によって別途請求の場合あり |
上記はあくまで目安であり、実際の費用は医院の設備や施術範囲によって変動します。また、複数本の埋入や骨造成などの追加処置がある場合には、さらに費用がかかることもあります。
治療の総額を明確に知るためには、カウンセリング時に見積もりを依頼することが大切です。費用だけでなく、診断精度や設備の充実度も考慮しながら、信頼できるクリニックを選ぶことが成功のポイントとなります。
「入れ歯がガタついて食事が楽しめない」「歯がほとんど残っておらず、全部入れ歯にするしかないと言われたけど、どうしても踏み切れない…」──そんな不安や迷いを抱えていませんか?
ここでは、名古屋で「オールオン4」に実績のある歯科医院を、年代別の悩みに寄り添って厳選紹介。
40代・50代・60代、それぞれに合った医院選びのヒントが見つかります。
ここでは、実際に「切らない・縫わない」低侵襲手術であるフラップレスインプラントを行った症例をご紹介します。術後の痛みや腫れ、出血の少なさに加え、手術時間の短縮にもつながった実例です。
引用元:https://www.with-dc.com/info/5879/
右上の第二小臼歯に違和感を抱えていた患者様に対して、破折が疑われる状態で保存は困難と判断され、抜歯後に骨の吸収を抑える歯槽堤温存術を実施。その後、CTシミュレーションとサージカルガイドを用いて、フラップレスインプラントで切開・縫合なしの治療を行いました。術後の出血や腫れはほとんどなく、手術時間もわずか10分。痛みも最小限に抑えられ、患者様の生活への影響もほとんどありませんでした。
施術内容 | 右上第二小臼歯 抜歯→歯槽堤温存術→フラップレスインプラント→ジルコニア上部構造装着 |
---|---|
治療期間 | 約6ヶ月(通院回数6回) |
治療費用 |
サージカルガイド:55,000円(税込) インプラント体:210,000円(税込) チタンアバットメント+ジルコニアクラウン:170,000円(税込) 合計:435,000円(税込) |
リスク・副作用 |
・外科的手術を伴うため、術後に腫れや痛みが出ることがあります。 ・骨の条件によってはフラップレス法が適用できない場合があります。 ・インプラント治療は自由診療で、健康保険適用外です。 |
症例引用元 | ウィズ歯科クリニック(千葉県柏市吉野沢2-3) 04-7145-0002 |
従来のインプラント手術では歯茎を大きく切開するため、手術への不安や身体的負担を理由に治療をためらう方も少なくありません。そうした不安を和らげるのが、切開しない低侵襲のフラップレスインプラントです。以下のような方に特に適しています。
ただし、すべての方にフラップレスインプラントが適応できるわけではありません。骨の厚みや幅、歯槽骨の状態などによっては切開式の手術が必要になる場合もあります。治療の適否は、CT撮影などによる精密な診査をもとに、歯科医師が判断します。
フラップレスインプラントは、歯茎を切らずに行える低侵襲のインプラント手術です。術後の腫れや痛みを抑えたい方や、短期間で治療を終えたい方にとって、有力な選択肢となります。
今回ご紹介したように、CTやサージカルガイドを活用した正確な診断と治療計画により、より安心かつ精密なインプラント治療が実現されています。ただし、すべての症例に適応できるわけではないため、まずは精密検査と専門医とのカウンセリングを受けることが大切です。
また、インプラント治療によって「噛めるようになる」ことで、食生活や健康状態だけでなく、表情や発音の明瞭さにも良い影響を与えます。このタイミングで「話す力」にも磨きをかけてみるのはいかがでしょうか。
英語での会話やビジネスシーンでの発信力を高めたい方には、英会話スクールでのトレーニングもおすすめです。口元が整うことで得られる自信と共に、発言力も身につけることで、より豊かなコミュニケーションが可能になります。
名古屋にある歯科クリニックの中から、オールオン4の施術をおこなっていることが公式HPに明記されている26院を調査。
歯周病や虫歯などが原因でインプラントを入れている方や入れ歯が合わない方、自覚症状がありながら歯医者に行けず歯がボロボロになってしまった方に向けて、年代ごとにおすすめの歯科クリニックを紹介します。
※症例参照元:吉岡歯科医院公式HP
(https://www.yoshioka-dental.com/cases/kougouhoukai_01/)
(https://www.yoshioka-dental.com/cases/kougouhoukai_02/)